『カクテル、ラブ、ゾンビ』チョ・イェウン(著)、 カン・バンファ(訳)
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銃とナイフ、鮮血と悲鳴、憎悪と愛情――
赤く染まった手を取り合って、ただ前に進むだけだ。
チェウォンの喉には十七年間、骨が刺さっている。
彼氏のジョンヒョンとの関係に亀裂が生じてから、さらに喉の痛みに苛まれた。ある日、チェウォンの前にぼやけた印象の女テジュが現れる。
それ以来、チェウォンの前で不気味な存在感を増していく。チェウォンはまるでテジュから招待を受けたかのように正体を追跡しはじめる
……「インビテーション」
水辺の幽霊「ムル」は、川で退屈な日々を送っていたとき、林のなかを歩いていた「スプ」に出会う。
その後、二人はしばしば会いながら静かに心を通わせる。
ところが、林を出入りする者たちのせいで、ムルは自分が幽霊になったころに感じていた恨みと怒りに再び包まれる
……「湿地の愛」
退勤後、いつものように会社の仲間たちとお酒を飲んで帰ってきた父が、ゾンビになってしまった。
ニュースに出てきたゾンビウイルスの一次感染者はすべて殺された。
政府が措置法案を設置するまでの間だけでも家で匿おうとするが、すでに人間の理性を失っている父は……「カクテル、ラブ、ゾンビ」
父が母を殺した。わたしは父を殺した。
その後、自らを殺してひとつの後悔をした。
少しだけ状況が違ったら母を救えたただろうか。
そのとき誰かの声が聞こえた。
「時間を戻してほしいか?」
……「オーバーラップナイフ、ナイフ」
長い間、見過ごしてきた心のなかの深く暗いところにある感情を丁寧に掬い取った、圧巻の4篇を収録。
表題作からドラマ化されたデビュー作まで、韓国の新鋭No.1ホラー作家がいざなう没入感120%短篇集。
出版社:かんき出版
発売日:2024.9
判型・製本:四六判並製
ページ数:192
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