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『 小津安二郎発言クロニクル 1903~1963』
¥3,850
【版元紹介より】 本書は、『東京物語』『晩春』『麦秋』などで世界的に著名な映画監督、小津安二郎のクロノロジカルな発言集です。 書籍、映画専門誌、一般雑誌、新聞(一般紙・スポーツ新聞)、日記、手紙、動画、録音などに残された発言、テキストを、その誕生から没年に至る「60年間」に及ぶ軌跡を、年代別、通時的に集成しました。 小津監督は「映画界には言葉が多過ぎるよ」という批判的な発言を残しましたが、映画評論家やジャーナリストは、小津の独創的な映画作品や人格的な魅力に吸引されるとともに、その生の言葉を求め、多くの座談会、対談、インタビュー等の取材が行われました。 その結果、映画監督としては異例なまでに多くの「発言」や「言葉」が世界に残されることになりました。 小津監督はきわめてサービス精神の旺盛な映画作家であったと同時に、映画を愛することに伴った責任感を強く意識した表現者でもあり、ジャーナリズムの要望や期待に多く応えました。 小津監督の周囲には、小津監督を温かく支える家族、親族、友人、小津組というプロフェッショナルな製作集団、脚本家、一流の俳優、映画評論家、研究者、文学者、画家などの芸術家がいました。 このような仲間たちの信頼と愛情の環が、小津監督の発言や言葉を保存し、残すことを大きく支えました。 本書は、その遺産を基礎に、小津監督の発言の軌跡を年代順に集成した発言の年代記=クロニクルです。映画史的な時代背景なども各年代の冒頭の梗概部にまとめ、時代の流れの中に小津監督の発言を置いて味わえます。 また、小津監督と同じ時間を共有した関係者の発言も随所に織り込み、より多角的な視点から小津監督の人柄や人生観、映画作家としての考え方が理解できるように構成しました。 出版社:三四郎書館 発売日:2024.11 判型・製本:A5判並製 ページ数:670
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『世界を配給する人びと 遠いところの声を聴く』 アーヤ藍 編著
¥2,420
一番遠くにあるものを引き寄せてつなぐ力。 彼らはなぜ”遠いところ”と強く結びついたのか。 語られてこなかった声をどのように届けているのか。 環境コンサルタントから転身したマダガスカルのバニラ商人、少年兵の歴史を追いウガンダに出会った教育者、北極民族の「今」を刻む雪を愛する写真家、シリアを想い続ける料理好き国際協力従事者、マーシャルと日本の歴史に耳を傾ける映画監督、5人のライフストーリー。 映画配給に携わってきた編著者が見た世界の重なり合いとは。映画の仕事にまつわるコラムも多数収録。 出版社:春眠舎 発売日:2024.7 判型・製本:四六判並製 ページ数:228
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『不完全な社会をめぐる映画対話──映画について語り始めるために』河野真太郎/西口想
¥2,640
こんな映画本を待っていた! 「陰謀論」、「ハラスメント」、「ケア」、「ミソジニー」、「障害」etc...テーマに沿って、現代映画を社会的な視点で語るスリリングな対談。 「好きだった監督がハラスメントで告発されたとき、作品にどう向き合えばよいのか?」「一昔前の作品を見るとジェンダー観に違和感を覚えて楽しめない」等、近年多くの人が直面した問題に寄り添いながら、映画と社会の関係を深く見通す。誰もが感想をSNSで発信し、映画を見ることがコミュニケーションに組み込まれつつある現代で、映画と社会はどのような関係にあるのだろうか?映画を「観る」だけでなく、「語る」ことの比重が増す社会における、新たな地平を描く。 出版社:堀之内出版 発売日:2024.5 判型・製本:四六判並製 ページ数:368
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『映画にまつわるXについて』西川美和
¥652
SOLD OUT
気鋭映画監督が綴る、映画製作の日々35の風景 『蛇イチゴ』『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』、2002年のデビューから、オリジナル脚本・監督による四作の長編映画を生みだし、数々の映画賞を受賞した映画監督・西川美和。 本書は、いま次回作にもっとも期待の寄せられる西川氏、初のエッセイ集。 小説誌「ジェイ・ノベル」の連載「映画にまつわるXについて」(現在も継続中!)を中心に、雑誌、新聞、ウェブなどに寄稿した7年分のエッセイを収録する。 脚本やキャスティング、取材やオーディションなど、『ゆれる』『夢売るふたり』などの映画制作の現場にまつわるエピソードはもちろん、旅先での出来事や人との出会い、刺激を受けた映画や本について、子どもの頃のことなど、内容は多岐にわたる。 いずれも西川美和というフィルターを通し、見つめられ、切り取られた一瞬の風景だが、横綱・朝青龍関はヒーローかヒールか、映画において裸とはどうあるべきか、オーディションでは何を見られているか、カチンコの役割について——などなど、映画作品と併せて楽しめる一冊。 解説は、単行本時の装丁、本書のカバーデザインを担当した寄藤文平氏。 出版社:実業之日本社 発売日:2015.7 判型・製本:文庫判 ページ数:288