都市にすべてを位置づけてきた哲学は、今こそ家を論じなければならない。
わたしたちの幸福と惑星の未来は家のなかにある。
浴室、キャビネット、ベッド、廊下、台所──家を通してわたしは「他者」となり、また「他者」はわたしとなる。
家は「雨風を防ぐもの」「所有された空間」ではなく、わたしのメタモルフォーゼが繰り返される、幸福の実験場である。
「生」の変様を記述する哲学者コッチャによる、現代の家についての哲学的エッセー集。
訳者:松葉類
出版社:勁草書房
発売日:2024.7
判型・製本:四六判
ページ数:196