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『最初の哲学、最後の哲学』 ジョルジョ・アガンベン(著)、岡田温司(訳)
¥2,090
西洋の知を支配し諸科学を基礎づけてきた形而上学に、いまなお存在意義はあるのか。 アリストテレス、スコトゥス、カント、ハイデガーを読み解きながら哲学史における形而上学の機能を剔抉し、その放浪の歴史を描き出す。アガンベンによる最良の形而上学入門!
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『建築と利他』堀部安嗣、中島岳志
¥1,980
「いのち」と響き合う「住まい」へ 土、光、風、生き物たち、歴史、記憶… その土地に「あるもの」が活きる設計は、いかにして可能か。 近代の「建築」を未来に向け更新する、画期的対話。
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『新版 映画の構造分析』内田樹
¥2,420
映画に隠された驚くべき物語構造を読み解く、 スクリーンから学べる現代思想、精神分析、ジェンダー。 大幅増補の決定版映画論。 物語には構造があり、映画にも構造がある。 そして映画の構造を知ることが、人間の欲望の構造を知ることにつながる……。 『エイリアン』『大脱走』『裏窓』などハリウッド映画の名作を題材にした映画論にして、ラカンやフーコーなど現代思想の入門テキストとして高い評価を受けた旧版『映画の構造分析』に、『君たちはどう生きるか』『ドライブ・マイ・カー』『怪物』『福田村事件』など、近年の話題作を分析した論考を大幅増補した決定版映画論。 〔2003年初版〕
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『新版 就職しないで生きるには』レイモンド・マンゴー(著)、中山容(訳)
¥2,090
働き方・ライフスタイル本の原点 自分のリズムにあわせて働き、好きなことで生計を立てる。 40年以上にわたり若者たちを励ましてきた不朽の名著。 仕事と生き方に悩むすべての人に。 嘘にまみれて生きるのはイヤだ。 だが生きていくためにはお金がいる。 だから自分の生きるリズムにあわせて労働し、人びとが本当に必要とするものを売って暮らすのだ。 天然石鹸をつくる。 小さな本屋を開く。 その気になれば、シャケ缶だってつくれる。 頭とからだは自力で生きぬくために使うのだ。 失敗してもへこたれるな。 ゼロからはじめる知恵を満載した若者必携のテキスト。 〔1981年初版〕
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『にがにが日記』岸政彦
¥2,200
生活史研究で知られ、大阪と沖縄、そして音楽に魅せられた社会学者が綴る、発見と内省、諧謔と哀切に満ちた日記。
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『常識のない喫茶店』僕のマリ
¥1,540
■メニュー(目次) Ⅰ 魅惑の喫茶 プロローグ 妖怪在庫荒らし 出禁です 同僚観察記 やさしい人 いかれたマスター お仕置きです 推しの客 緊急事態喫茶 SNS警察 ガチ恋の翁 グレーゾーン村の人々 不惑の喫茶 Ⅱ おかわり ここだけの話 喫茶店員あるある わたしの喫茶紀行 特別なお客さん 厨房は戦場 卒業 人生の分かれ道
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『所有とは何か ヒト・社会・資本主義の根源』岸政彦/梶谷懐(編著)
¥2,310
本やスマホ、土地や家屋、雇用や資産。自分のモノとして持っていることが「所有」であり、衣食住や商品取引、資本主義の原点である。こんにちシェアやサブスクがあるのに、ヒトは所有せずにいられない。 他方でヒトの生存を守る所有権が、富の偏在を生む元凶となっている。 なぜだろうか? 経済学や社会学、人類学の第一線の研究者6人が、所有(権)の謎をひもとき、人間の本性や社会の成立過程、資本主義の矛盾を根底から捉えなおす。
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『調査する人生』岸政彦
¥2,530
長い年月をかけて対象となる社会に深く入り込み、そこで暮らす人びとの人生や生活を描くフィールドワーカーたちは、自分たちの人生もまた調査に費やしている。 生活史調査で知られる著者が、打越正行、齋藤直子、丸山里美、石岡丈昇、上間陽子、朴沙羅の卓越した6人のフィールドワーカーたちと「調査する人生」を語り合う。
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『断片的なものの社会学』岸政彦
¥1,716
SOLD OUT
【目次】 イントロダクション──分析されざるものたち 人生は、断片的なものが集まってできている 誰にも隠されていないが、誰の目にも触れない 土偶と植木鉢 物語の外から 路上のカーネギーホール 出ていくことと帰ること 笑いと自由 手のひらのスイッチ 他人の手 ユッカに流れる時間 夜行バスの電話 普通であることへの意志 祝祭とためらい 自分を差し出す 海の向こうから 時計を捨て、犬と約束する 物語の欠片 あとがき
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『ケアと編集』白石正明
¥1,056
SOLD OUT
もはやこれまでと諦めてうなだれたとき、足元にまったく違うモノサシが落ちている。 与えられた問いの外に出てみれば、あらふしぎ、あなたの弱さは克服すべきものじゃなく、存在の「傾き」として不意に輝きだす──。 〈ケアをひらく〉の名編集者が一人ひとりの弱さをグッと後押し。 自分を変えずに生きやすくなる逆説の自他啓発書。 出版社:岩波書店 発売日:2025.4 判型・製本:新書判 ページ数:254
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『ケアしケアされ、生きていく』竹端寛
¥946
ケアは「弱者のための特別な営み」ではない。あなたが今生きているのは赤ん坊の時から膨大な「お世話」=ケアを受けたから。身の回りのそこかしこにケアがある。 他人に迷惑をかけていい!! ケアは弱者のための特別な営みではない。社会の抑圧や呪縛から抜けだして、自分のありのままを大切にするような、お互いがケアしケアされるそんな社会を目指そう! 出版社:筑摩書房 発売日:2023.10 判型・製本:新書 ページ数:208
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『能力主義をケアでほぐす』竹端寛
¥1,870
能力主義のしがらみからいかに抜け出すか? ケアから考える 家族、学校、社会、制度、そして資本主義 長らく成果主義と自己責任論の呪縛に苦しんできた著者が、自らの子育て体験を経てケアに目覚めた。 その過程で読んできた本、出会ってきた人々とのエピソードで語る、ケア中心社会への見取り図となる思索エッセイ。 能力は個人に備わったものではなく、他者との関係性のなかで立ち上がるもの。 能力主義の軋轢に対しては、ケアの精神でときほぐす! 出版社:晶文社 発売日:2025.2 判型・製本:四六判並製 ページ数:232
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『「これくらいできないと困るのはきみだよ」?』勅使川原真衣(編著)、野口 晃菜・竹端 寛・武田 緑・川上 康則(著)
¥2,255
学校の内外から教師・子どもに向けられる能力主義を語りひらく 社会や労働にある一元的な能力主義や「傷つき」について、組織開発者として日々論じている勅使川原真衣さんが、教育・福祉の専門家・実践家と対談。 学校をめぐる際限なき「望ましさ」の背景にどんな傷つきや焦りがあるのかを探り、一元的な能力主義をほぐしていくための糸口を考えました。 出版社:東洋館出版社 発売日:2024.12 判型・製本:四六判 ページ数:376
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『格差の“格”ってなんですか?』勅使川原真衣
¥1,760
「タイパ」重視、「自己肯定感」育て、「ウェルビーイング指標」の活用、「自立」の推進、「リスキリング」のススメ、「機嫌」を良くする方法、「成長」の希求、「つぶしが効く」能力……。 社会でもてはやされる「よりよい生き方」「しあわせになる方法」を疑い、軽やかに解きほぐす20の問い。 出版社:朝日新聞出版 発売日:2025.1 判型・製本:四六判並製 ページ数:240
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『「透明」になんかされるものか 鷲田清一エッセイ集』鷲田清一
¥2,035
SOLD OUT
朝日新聞『折々のことば』でおなじみの哲学者・鷲田清一、6年ぶりのエッセイ集! 2019年以降、ウクライナや震災、コロナなど、未曾有の日々に起こった社会のできごとに隠れた本質的な問いを、深くやさしい言葉で解き明かす。 疑いもなくじぶんはここにいる(はず)なのに、それがだれにも見えていない、このことを「透明」というふうに表現している文章に、ここ数日間のあいだに立て続けに出会った。[…] この社会で「マイナー」とみなされてきた人びとの存在。生き物としての市民一人ひとりの生活を維持するのに不可欠な装置とそれに従事する人びとの労働。それらはまるでシャッターを下ろすかのように、「マジョリティ」の視線から外されてきた。[…]見えているのにだれも見ていないものを見えるようにするだけでなく、だれかの存在をそのように見えなくしている社会の構造そのものを見えるようにしていかなければならない。社会について考えるということには、少なくともそうした課題が含まれているとおもう。――プロローグより ・コロナの経験をどのように人類は今後に生かしていくのか ・ウクライナやガザなど彼の地で起こっている戦争をどう受け止め、日本にいる私たちにできることは一体何なのか ・旧ジャニーズや政治家の、会見での一連の不均衡さはなぜ起こるのか ・「SDGs」という正しい言葉への不信感 …… 日々目にするニュースをどう受け止めればよいかわからない人、さらに一歩踏み込んで考えてみたい方に。 出版社:朝日新聞出版 発売日:2025.5 判型・製本:四六判 ページ数:284
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『「聴く」ことの力』 鷲田清一
¥1,100
「聴く」―目の前にいる相手をそのまま受け止めるいとなみが、他者と自分理解の場を劈く。本書は、不条理に苦しむこころからことばがこぼれ落ちるのを待ち、黙って迎え入れる受け身の行為がもたらす哲学的可能性を模索する。 さらにメルロ=ポンティ、ディディエ・アンジュー、レヴィナスなどを援用しつつ、ケアの現場や苦しみの現場において思考を重ねることで、「臨床哲学」という新しい地平を生み出した。 出版社:筑摩書房 発売日:2015.4 判型・製本:文庫 ページ数:288
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『想像のレッスン』鷲田清一
¥1,034
SOLD OUT
「他者の未知の感受性にふれておろおろするじぶんをそのまま晒けだしたかった」という著者のアート評論。 かすかな違和の感覚を掬い取るために日常の「裂け目」に分け入り、「見る」ことの野性を甦らせるアートの跳躍力とは。アート、演劇、舞踏、映画、写真、音楽、ファッションなどについて、「ここにあるものを手がかりにここにないものを思う」評論集。 出版社:筑摩書房 発売日:2019.5 判型・製本:文庫 ページ数:336
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『誘拐された西欧、あるいは中欧の悲劇』ミラン・クンデラ(著)、阿部賢一(訳)
¥1,045
『存在の耐えられない軽さ』の著者 ミラン・クンデラが生涯をかけた探究 中欧のチェコに生まれたミラン・クンデラは20世紀後半の歴史と文学を「中欧」という視点から体現した作家。 2023年の没後、作品の再検証を試みる機運が高まるなか、クンデラが生涯をかけて探求した概念「中欧」と「小民族」を巡る両論考は作家の世界観を理解するための貴重な証言と言える。 また、主体的な関与がないまま自国の運命が一変するという「小民族」の置かれている状況は、現在のウクライナやパレスチナの情勢にも援用可能な視点であり、その警鐘は鳴りやむどころか世界中に響き渡っている。
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『〈新生〉の風景 ロラン・バルト、コレージュ・ド・フランス講義』原宏之(著)、管啓次郎(解説)
¥2,530
SOLD OUT
ロラン・バルト生誕から110年。 バルトが最晩年にコレージュ・ド・フランスでおこなった「「新生」講義」の全容を紹介した、2002年刊行の同名書を新装刊。 自身の老い、母の死、新生、小説……。 バルト自身の声に寄りそいながら、従来のバルト像と「書くこと」をめぐる問いに変容をもたらした、小粒ながら意義ある仕事に、詩人/文学批評家の管啓次郎が解説を添える。 出版社:書肆水月 発売日:2025.4 判型・製本:四六判・並製 ページ数:216
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『イメージ、それでもなお』ジョルジュ・ディディ=ユベルマン(著)、橋本一径(訳)
¥2,640
もっと遠くにまで届くはずだ――アウシュヴィッツの被収容者たちが命がけで撮影して送り届けた、たった四枚のフィルムの切れ端。 そこには地獄のすべてが写っているのか。 クロード・ランズマンやジャン゠リュック・ゴダールとの対話を通じ、想像を絶する体験をそれでもなお想像するための微かな道を切り開く。
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『刑事コロンボ研究 上』菊地成孔
¥1,650
稀代の異能批評家・菊地成孔による21世紀の「刑事コロンボ」研究。 その決定版。 「刑事コロンボ(Columbo)」は1968年から2003年までの35年間、全69エピソードからなる、20世紀のTVドラマ史上、屈指の傑作として、世界中で熱中され、研究され、再放映され続けている名番組である。 本書は21世紀の批評話法によるこの番組の研究成果であり、新鮮にして最大級の賛辞と愛を送る方法を模索する実験は、転倒と迂回を芳醇に含む、つまりは倒叙形式の書である。 そして厳密には「続・倒叙形式の書」がより正しいことは言うまでもない。 出版社:星海社 発売日:2025.4 判型・製本:新書 ページ数:432
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『星になっても』岩内章太郎
¥1,980
SOLD OUT
最期に交わした会話、柩に供えたアップルパイ、死後に読んだ父の手記……そうやって、父の死について書いていくうちに起きた心境の変化は、私の、あるいは、私の哲学の核心に触れるものだった。 哲学者の著者が、父の死をきっかけに書き綴った、喪失と回復の道のりを優しくたどるエッセイ。 「どうしてじいじは死んじゃったの?」 息子の問いに、私はうまく答えることができなかった。 大切な人を亡くしたとき、私たちはどうやってそれを受け止めたらいいんだろう? 出版社:講談社 発売日:2025.4 判型・製本:四六判 ページ数:256
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『アンチ・アンチエイジングの思想 ボーヴォワール『老い』を読む』上野千鶴子
¥2,970
老いには誰も抗えない。 それなのに、私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。 平均寿命が延び、老人としての生が長くなったことで、誰もが老いに直面すると同時に不安も高まっている。 自分が老いたことを認めたくないのは、社会が老いを認めないからだ。 それを惨めにしているのは文明のほうなのだ。 「老いは文明のスキャンダルである」――この言葉に導かれて、ボーヴォワール『老い』への探究がはじまる。 さらに日本の介護の現場を考察し、ボーヴォワールのみた景色の先へと進む。 認知症への恐怖、ピンピンコロリという理想、安楽死という死の権利。 その裏側にある老いへの否定から見えてくるのは、弱いまま尊厳をもって生ききるための思想がぜひとも必要だということだ。 ひとが最後の最後まで人間らしく生きるには、徹底的な社会の変革が必要なのだ。 老いて弱くなることを否定する「アンチエイジング」にアンチをとなえ、老い衰え、自立を失った人間が生きる社会を構想する。 出版社:みすず書房 発売日:2025.4 判型・製本:四六判 ページ数:328
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『100分de名著 ボーヴォワール『老い』 2021年7月』
¥660
老いは不意にあなたを捉える 見たくない、聞きたくない、考えたくない――。 そんな「老い」の実態をあらゆる観点から論じ、従来のステレオタイプを次々と打ち砕いたボーヴォワールの主著。 なぜ老いを自覚することは難しいのか。 老人が社会から疎外される根本理由とは。 キレイゴト抜きに「老い」の実態を暴き、「文明のスキャンダル」と捉え直した著作の真価を、現代日本の状況にも引きつけながらやさしく解説する。 出版社:NHK出版 発売日:2021.6 判型・製本:A5判 ページ数:116