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『昇華』逢坂みずき

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(版元HPより)
【栞より】
ふるさとで暮らし、詠むことは、震災以前と以後の日々を重ねつつ掬うことでもある。
/平常の奥の混沌。そこで暮らすことが、結果的に貴重な歌を生んだ。
──梶原さい子(塔)

主体の心のなかはときに温かく、またあるときは激しく渦巻いている。
それは他者に感知されないからこそ強固になるが、誰にも見つけてもらえない寂しさもあるように思う。 ──川島結佳子(かりん)

いわば近代以降の短歌の王道なのだが、単なる回帰ではない。
過去と未来の二つの世界から照らされる現在に、重みを持った新しい人間の姿が見えるのだ。/この歌集の新しさを多くの人と語り合いたい 
──嶋 稟太郎(未来)


【歌集より】
焼き芋のような心がここにある誰も気づいてくれないけれど
晩秋の川面をきらきら渡る風 生きてるうちに褒められてぇな
わたしの中に女があるのはいいけれど女の中にわたしは居たくない
ふるさとのみんながわたしを待っていた 緑青まみれの実家の蛇口
この街はピザ屋もフルーツサンド屋も原発もある素敵な街です

出版社:短歌研究社
発売日:2024.9
判型・製本:四六判変型ソフトカバー
ページ数:220

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