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『スマートな悪 技術と暴力について』戸谷洋志

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【「はじめに」より】
いま、あなたの周りには、いったいいくつのスマートデバイスが存在するだろうか。
もしかしたら、あなたのポケットにはスマートフォンが入っているかも知れない。
あるいはあなたの腕にはスマートウォッチが巻かれているかも知れない。
スマートスピーカーで音楽を聴き、スマートペンでメモを取っているかもしれない。
あなたの家はスマートロックに守られているかも知れない。そんなあなたはスマートシティに住んでいるかも知れない。
私たちの日常を多くのスマートなものが浸食している。
私たちの生活はだんだんと、しかし確実に、全体としてスマート化し始めている。
しかし、それはそうであるべきなのだろうか。
そのように考えているとき、問われているのは倫理である。
本書は、こうしたスマートさの倫理的な含意を考察するものである。
(中略)
もちろん、社会がスマート化することによって私たちの生活が便利になるのは事実だろう。
それによって、これまで放置されてきた社会課題が解決され、人々の豊かな暮らしが実現されるのなら、それは歓迎されるべきことだ。まずこの点を強調しておこう。
あえて疑問を口にしてみよう。
スマートさがそれ自体で望ましいものであるとは限らないのではないか。
むしろ、スマートさによってもたらされる不都合な事態、回避されるべき事態、一言で表現するなら、「悪」もまた存在しうるのではないか。そうした悪を覆い隠し、社会全体をスマート化することは、実際にはとても危険なことなのではないか。
超スマート社会は本当に人間にとって望ましい世界なのか。
その世界は、本当に、人間に対して牙を剥かないのだろうか。
そうした、スマートさが抱えうるネガティブな側面について、つまり「スマートな悪」について分析することが、本書のテーマだ。

出版社:講談社
発売日:2022.3
判型・製本:四六判
ページ数:210

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