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『カメラは光ることをやめて触った』我妻俊樹

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我妻俊樹の短歌を初めて集成する待望の第一歌集。

誌上歌集「足の踏み場、象の墓場」から現在までの歌を含んだ唯一無二の686首。

【収録歌より】

名刺だよ 髪の毛を切って渡すと私のことに気づいてくれる

秋が済んだら押すボタン ポケットの中で押しっぱなしの静かな神社

渦巻きは一つ一つが薔薇なのに吸い込まれるのはいちどだけ

ガムを噛む私にガムの立場からできるのは味が薄れてゆくこと

橋が川にあらわれるリズム 友達のしている恋の中の喫茶店

出版社:書肆侃侃房
発売日:2023.3
判型・製本:四六判並製
ページ数:224

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