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『翻訳する私』ジュンパ・ラヒリ(著) 、小川高義(訳)
¥2,145
自分自身をべつの言葉に置き換え、変化を恐れずに生きてきた──。 ベンガル人の両親のもとロンドンで生まれ、アメリカで育った著者は、幼い頃から自らや家族のことを、頭のなかで常にベンガル語から英語に「翻訳」してきた。 大人になってから習得したイタリア語に見出した救い、母の看取りなど、自身の半生をひもときながら綴られる、小説を書くことを鼓舞してくれる「翻訳」について考えたこと。 出版社:新潮社 発売日:2025.4 判型・製本:四六判変型 ページ数:192
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『わたしのいるところ』ジュンパ・ラヒリ(著) 、中嶋浩郎(訳)
¥1,870
歩道で、仕事場で、本屋で、バルコニーで、ベッドで、海で、文房具店で、彼の家で、駅で……。 ローマと思しき町に暮らす45歳の独身女性、身になじんだ彼女の居場所とそれぞれの場所にちりばめられた彼女の孤独、その旅立ちの物語。 大好評のエッセイ『べつの言葉で』につづく、イタリア語による初の長篇小説。 出版社:新潮社 発売日:2019.8 判型・製本:四六判変型 ページ数:168
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『べつの言葉で』ジュンパ・ラヒリ(著) 、中嶋浩郎(訳)
¥1,760
子供時代から、家では両親の話すベンガル語、外では英語と、相容れない二つのことばを使い分けて育ったラヒリ。 第三の言語、イタリア語と出会ってから二十余年。 ついにラヒリは家族を伴いローマに移住する。初めての異国暮らしを、イタリア語と格闘しながら綴ったひたむきなエッセイ。 イタリア語で書かれた掌篇二篇も付す。 出版社:新潮社 発売日:2015.9 判型・製本:四六判変型 ページ数:144
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『語るボルヘス 書物・不死性・時間ほか』J.L.ボルヘス(著)、 木村榮一(訳)
¥638
1978年6月に、ブエノスアイレスのベルグラーノ大学で行われた連続講演の記録。 ボルヘスが選んだテーマは,「書物」「不死性」「エマヌエル・スヴェーデンボリ」「探偵小説」、そして「時間」。 ――「この五つのテーマはわたしの内面と深くかかわっていて、これまで自分が思念を凝らしてきたものなのです」(ボルヘス)。 出版社:岩波書店 発売日:2017.7 判型・製本:文庫 ページ数:148
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『伝奇集』J.L.ボルヘス (著)、鼓直(訳)
¥935
夢と現実のあわいに浮び上がる「迷宮」としての世界を描いて現代文学の最先端に位置するボルヘス。 われわれ人間の生とは,他者の夢見ている幻に過ぎないのではないかと疑う「円環の廃墟」、宇宙の隠喩である図書館の物語「バベルの図書館」など、東西古今の神話や哲学を題材として精緻に織りなされた魅惑の短篇集。 出版社:岩波書店 発売日:1993.11 判型・製本:文庫 ページ数:282
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『目的への抵抗』國分功一郎
¥858
自由は目的に抵抗する。 そこにこそ人間の自由がある。 にもかかわらず我々は「目的」に縛られ、大切なものを見失いつつあるのではないか――。コロナ危機以降の世界に対して覚えた違和感、その正体に哲学者が迫る。 ソクラテスやアガンベン、アーレントらの議論をふまえ、消費と贅沢、自由と目的、行政権力と民主主義の相克などを考察、現代社会における哲学の役割を問う。 名著『暇と退屈の倫理学』をより深化させた革新的論考。 出版社:新潮社 発売日:2023.4 判型・製本:新書 ページ数:208
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『八木重吉詩集』八木重吉(著)、 若松英輔(編)
¥1,155
近代詩の彗星、八木重吉(1898-1927)。 残された珠玉の詩篇には、生きることへの愛しみと哀しみが満ちている。 愛と祈りの詩人を一冊に編む。 キリスト教詩人とされる八木は、特定の宗派を超えて受け入れられている。 人間の内奥にある普遍的なものが、読む者に働きかけている。 霊性と言葉の交響を明らかにする。 出版社:岩波書店 発売日:2025.2 判型・製本:文庫 ページ数:364
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『荒地』T.S.エリオット(著)、 岩崎宗治(訳)
¥1,001
「四月は最も残酷な月……」と鮮烈な言葉で始まる『荒地』は,20世紀モダニズム詩の金字塔である。 本書には,『プルーフロックその他の観察』から『荒地』までのT.S.エリオット(1888-1965)の主要な詩を収録し,その前期の詩作の歩みをたどれるようにした。 難解な詩を味読できるよう詳細な訳注を付した文庫決定版。 出版社:岩波書店 発売日:2010.8 判型・製本:文庫 ページ数:324
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『形而上学叙説 他五篇』ライプニッツ
¥1,276
バロックの天才ライプニッツ。 実体の概念には「それ自身に起きるすべての出来事が含まれている」と説いた中期の代表作『形而上学叙説』をはじめ、アルノー宛書簡、デカルト哲学と対峙した「デカルト『哲学原理』評釈」などを収録。 ライプニッツの世界観の形成過程と後年の「モナド」や「予定調和」の萌芽をここに見る。 新訳。 出版社:岩波書店 発売日:2025.2 判型・製本:文庫 ページ数:424
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『はじめての利他学』若松英輔
¥737
他者だけでなく、自分も利する「利他」の本質とは。 「利他」という言葉は「自分ではなく、他者のためにおこなうこと」だと捉えられがちだ。しかし、日本の起源から利他を見つめ直してみると、それとは全く異なる姿が見えてくる。 空海の「自利利他」、孔子の「仁」、中江藤樹の「虚」、二宮尊徳の「誠の道」、エーリッヒ・フロムの「愛」……彼らは利他をどのようにとらえ、それをどう実践して生きたのか。彼らの考える利他は、現代とどう違うのか。「自分」があってこその利他のちからとは、どんなものなのか。 日本を代表する批評家が、危機の時代における「自他のつながり」に迫る、日本初・利他の入門書。 出版社:NHK出版社 発売日:2022.4 判型・製本:A5判 ページ数:120
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『傷つきのこころ学』宮地尚子
¥825
SOLD OUT
傷とともに生きる人のための、こころのケア論。 SNSの多様化、リモートワークの波及、デジタル社会の加速――。 人と人との距離感が変わりつつある現代では、誰もが多くの「傷つき」を経験する。 自分と他者はなぜ傷つき合い、それはどのように癒やせるのか。 トラウマ研究の第一人者が、現代に特有の「傷つき」の背景を分析し、「レジリエンス」「エンパワメント」「ポスト・トラウマティック・グロウス」など、数十年培ってきた専門的知識を初めて私たちの日常生活に落とし込んで解説する。 出版社:NHK出版 発売日:2024.11 判型・製本:A5判 ページ数:112
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『はみだしの人類学 ともに生きる方法』松村圭一郎
¥737
「わたし」と「あなた」のつながりをとらえ直す そもそも人類学とは、どんな学問なのか。 「わたし」を起点に考える「つながり方」とは何か? 「直線の生き方と曲線の生き方」「共感と共鳴のつながり」……。 「違い」を乗りこえて生きやすくなるために。 「人類学のきほん」をもとに編み出した、これからの時代にこそ必要な「知の技法」のすすめ。 第1章 「つながり」と「はみだし」 第2章 「わたし」がひらく 第3章 ほんとうの「わたし」とは? 第4章 差異とともに生きる 出版社:NHK出版 発売日:2020.3 判型・製本:A5判 ページ数:112
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『宮本常一の写真に読む失われた昭和』 佐野眞一
¥1,320
宮本常一が残した10万点余の写真のうち190点を厳選。 村里の暮らし、島と海に見た貧しさと豊かさ、街角の庶民の息づかい……。 高度成長期前後の日本の民俗と社会を知る手がかりとなる一冊。 出版社:平凡社 発売日:2013.4 判型・製本: B6変型 ページ数:232
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『今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる』畑中章宏
¥880
『忘れられた日本人』で知られる民俗学者・宮本常一とは何者だったのか。 その民俗学の底流にある「思想」とは? 「大きな歴史」から零れ落ちる「庶民の歴史」。 日本列島のすみずみまで歩き、聞き集めた小さな歴史の束から、世間や民主主義、多様な価値、さらには「日本」という国のかたちをも問いなおす。 傍流として、主流が見落としてきた無名の人びとの「語りの力」を信じて――。 出版社:講談社 発売日:2023.5 判型・製本:新書 ページ数:112
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『忘れられた日本人』宮本常一
¥1,078
柳田国男・渋沢敬三の指導下に,生涯旅する人として,日本各地の民間伝承を克明に調査した著者(一九〇七―八一)が,文字を持つ人々の作る歴史から忘れ去られた日本人の暮しを掘り起し,「民話」を生み出し伝承する共同体の有様を愛情深く描きだす。 「土佐源氏」「女の世間」等十三篇からなる宮本民俗学の代表作。 出版社:岩波書店 発売日:1984 判型・製本:文庫 ページ数:334
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『軽いめまい』金井美恵子
¥2,310
郊外の住宅地にある築七年の中古マンションで、夏実は夫と小三と幼稚園児二人の息子と暮らしている。 専業主婦の暮らしに何といって不満もなく、不自由があるわけでもない。 けれど蛇口から流れる水を眺めているときなどに覚える、放心に似ためまい――。 1990年代の東京。 「中産階級」の変わることのない日常。 2023年にポリー・バートンによって英訳され、ニューヨークタイムズやアトランティック誌で書評されるなど話題となった。 生活という日常を瑞々しく、シニカルに描いた傑作中編小説。 出版社:講談社 発売日:2025.1 判型・製本:文庫 ページ数:256
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『良寛和尚歌集』良寛(著)、相馬御風(編注)
¥649
日本仏教史上の傑出した宗教者・良寛(1758-1831)は、漢詩、和歌、書で、自由無碍に境涯を表した。 その歌は、日本人の心をとらえ、讃嘆されて来た。 近世を代表する歌人である。良寛研究の礎を作った相馬御風(1883-1950)の評釈で、良寛歌を味わう。 出版社:岩波書店 発売日:2025.1 判型・製本:文庫 ページ数:206
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【訳者サイン入り】『ロングパドル人間模様』トマス・ハーディ(著)、柴田元幸(訳)
¥1,430
長編もいいけど滑稽な小品もいい。ユーモア満載の愉快小説集。 出版社:葉々社 発売日:2024.11 判型・製本:四六判変形 ページ数:124
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【訳者サイン入り】『ウォートン怪談集』イーディス・ウォートン(著)、柴田元幸(訳)
¥1,430
複雑さとリーダビリティのバランスが絶妙な怪奇小説集。 【収録作】 「小間使の呼び鈴」 「夜の勝利」 「ミス・メアリ・パスク」 出版社:葉々社 発売日:2024.11 判型・製本:四六判変形 ページ数:132
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『風をとおすレッスン』田中真知
¥1,540
中東やアフリカで長年過ごしてきた著者が、旅の経験や、古今東西のさまざまな文化や文学作品などの例をとおして、人と人との「あいだ」、また自分自身の中の「あいだ」を見つめ、そこに風をとおし、互いに自由になれる関係をつむぐ道を考える。 迷いや悩みの多い10代やすべての方たちにとって、「私」も他者も大切に、軽やかに生きていくレッスンとなる一冊。 出版社:創元社 発売日:2023.8 判型・製本:四六判変型・並製 ページ数:160
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『自分疲れ ココロとカラダのあいだ』
¥1,540
SOLD OUT
自分を好きとか嫌いとかに関係なく、 「自分がしっくりこない」「自分でいることになじめない」 というような違和感を覚えたことはないだろうか? なぜ、自分に疲れてしまうのか。 「自分」とは何なのか? 難病のカラダを持つ著者の ココロとカラダの探究ガイド。 出版社:創元社 発売日:2023.4 判型・製本:四六判変型・並製 ページ数:160
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【サイン入り】『オルガンのあった場所』シン・ギョンス(著)、きむふな(訳)
¥2,750
SOLD OUT
悲しみではなく美しさを、拘束ではなく自由であることを 冷笑ではなく憐れみであることを、倒れることではなく起き上がることを 恋人との逃避行を前に故郷の村に帰った「私」が、幼い頃家族に起きた出来事や揺れる思いを彼に綴った書簡形式の表題作をはじめ、百編余りの短編からシン・ギョンスク自身が「胸の内をすべて見せるように」選んだ七編を収録。 ここに登場するのは、さまざまな傷を負い、あるいは困難な状況に直面する人たちだ。 彼らの悲しみ、苦しみに寄り添い、人を愛することの切なさを情感豊かに描く美しい物語が静かに、熱く、胸を打つ。 出版社:クオン 発売日:2021.11 判型・製本:四六判並製 ページ数:268
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『フィールドワークってなんだろう』金菱清
¥880
どんな場所、どんな相手、どんな関係であっても、他者と向き合ううえで大事なこと。じっくりしっかり耳を傾ける 自分の半径五メートルから飛び出し、はじめて目にする世界に飛び込もう。 考え方がひっくり返り、社会の見え方が変わるはず。 じっくり話を聞くコツもわかる。 出版社:筑摩書房 発売日:2024.10 判型・製本:新書 ページ数:176
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『ショウコの微笑』チェ・ウニョン(著)、牧野美加(訳)、横本麻矢(訳)、小林由紀(訳)、吉川凪(監修)
¥2,750
高校の文化交流で日本から韓国へやってきたショウコは、私の家に1週間滞在した。 帰国後に送り続けられた彼女の手紙は、高校卒業間近にぷっつり途絶えてしまう。 約十年を経てショウコと再会した私は、彼女がつらい日々を過ごしていたと知る。 表題作のほか時代背景も舞台も異なる多彩な作品を収録。 いずれの作品の登場人物も哀しみ、苦しみを抱えながら他者と対話し、かかわることで、自らの人生に向き合おうとする。 時と場を越えて寄り添う7つの物語。 出版社:クオン 発売日:2018.12 判型・製本:四六変形判 ページ数:332