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『家の哲学』エマヌエーレ・コッチャ
¥2,750
都市にすべてを位置づけてきた哲学は、今こそ家を論じなければならない。 わたしたちの幸福と惑星の未来は家のなかにある。 浴室、キャビネット、ベッド、廊下、台所──家を通してわたしは「他者」となり、また「他者」はわたしとなる。 家は「雨風を防ぐもの」「所有された空間」ではなく、わたしのメタモルフォーゼが繰り返される、幸福の実験場である。 「生」の変様を記述する哲学者コッチャによる、現代の家についての哲学的エッセー集。 訳者:松葉類 出版社:勁草書房 発売日:2024.7 判型・製本:四六判 ページ数:196
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『私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE』安達茉莉子
¥1,980
これは、ひとりよがりの贅沢ではない。 ——ひとの日常、ひとの営みが軽視される日々にあらがう、意地なのだ。 日常において、とても些細なことだけれど、気にかかっていること。 タオルやシーツ、ゴミ箱、セーター、靴、本棚……。 これでいいやで選んできたもの、でも本当は好きじゃないもの。 それらが実は、「私」をないがしろにしてきた。淀んだ水路の小石を拾うように、幸せに生活していくための具体的な行動をとっていく。 やがて、澄んだ水が田に満ちていく。 ――ひとりよがりの贅沢ではない。それは、ひとの日常、ひとの営みが軽視される日々にあらがう、意地なのだ。 それが“私”の「生活改善運動」である。 手づくりのZINEとしては異例のシリーズ累計五千部を記録した大人気エッセイ『私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE』を、5万字の書下ろしとともに再構成。待望の単行本化! 出版社:三輪舎 発売日:2022.9 判型・製本:B6変形判・仮フランス装 ページ数:1800
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【サイン入り】『夏葉社日記』秋峰善
¥1,650
出版社2社から「戦力外通告」を受けたぼくには行く場所がなかった。 藁にもすがる思いで、夏葉社に電話をかけ、手紙を書いた。 すると幸運なことに、憧れのひとり出版社・夏葉社で約1年間、代表の島田潤一郎さんと働くことになる。 そんな宝物の日々を綴る。第2の青春、再生の物語。 出版社:秋月圓 発売日:2024.4 判型・製本:文庫判・ハードカバー ページ数:200
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『月曜か火曜』ヴァージニア・ウルフ
¥2,200
永遠のフェミニスト作家、ヴァージニア・ウルフが自分で編んだ唯一の短編小説集。 彼女の真摯な「叫び声」を、100年後の今そのまま読む。 ウルフの最初の短編集を、1921年刊行当時のまま、姉ヴァネッサ・ベルの版画5点とともに完全収録。最良のガイドとなる、翻訳者の片山亜紀による詳細な注・訳者解説付。 訳者:片山亜紀 出版社:エトセトラブックス 発売日:2024.7 判型・製本:A4変形判・並製 ページ数:176
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『自分ひとりの部屋』ヴァージニア・ウルフ
¥1,320
「女性が小説を書こうと思うなら、お金と自分ひとりの部屋を持たねばならない」。 大英博物館の本棚にはない、ものを書きたかった/書こうとした女性たちの歴史を熱く静かに紡ぐ名随想、新訳登場。 訳者:片山亜紀 出版社:平凡社 発売日:2015.8 判型・製本:B6変 ページ数:272
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『地図とその分身たち』東辻賢治郎
¥1,980
時代とともに形を変えながら常に私たちのそばにある「地図」。 私たちは「地図」を通して何に出会っているのだろうか? 世界の肌触り、欲望と知の来歴、怪物の気配、置いてきた故郷、融ける国境、街角の冒険、駆け抜ける自転車、戦争の姿、歴史の空白、地図製作者、映画の手がかり、位置情報の意味、失われた存在、浮遊する鳥の眼差し……。 レベッカ・ソルニット『ウォークス』で知られ、地図製作者でもある翻訳家による、地図に魅せられた思索のエッセイ。 出版社:講談社 発売日:2024.7.25 判型・製本:四六判 ページ数:240
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『洋子さんの本棚』小川洋子、平松洋子
¥715
本と人生を語り尽くした、滋味あふれる対話集。 ともにたいへんな読書家で知られる小説家・小川洋子氏とエッセイスト・平松洋子氏。 同世代で同郷のお二人が古今東西の名作を入り口に、文学とおんなの人生の来し方行く末を語り尽くした対話集。 それぞれの本棚から飛び出した30冊と1本に、ケストナー、増井和子、タブッキ、白州正子、倉橋由美子、深沢七郎、藤沢周平、オースターetc……。 語られるのは、少女時代の思い出から人生の旅立ちまで……。 出版社:集英社 発売日:2017.10 判型・製本:文庫 ページ数:272
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『とにかく散歩いたしましょう』小川洋子
¥748
SOLD OUT
本と散歩ですべてのりきれる。 珠玉の随筆集。 ハダカデバネズミとの心躍る対面。 同郷のスケーターの演技を見る感動。 永眠した愛犬ラブと暮らした日々。 創作の源泉を伝える46篇。 出版社:文藝春秋 発売日:2015.7 判型・製本:文庫 ページ数:256
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『猫を抱いて象と泳ぐ』小川洋子
¥814
「大きくなること、それは悲劇である」。 少年は唇を閉じて生まれた。手術で口を開き、唇に脛の皮膚を移植したせいで、唇に産毛が生える。 そのコンプレックスから少年は寡黙で孤独であった。 少年が好きだったデパートの屋上の象は、成長したため屋上から降りられぬまま生を終える。 廃バスの中で猫を抱いて暮らす肥満の男から少年はチェスを習うが、その男は死ぬまでバスから出られなかった。 成長を恐れた少年は、十一歳の身体のまま成長を止め、チェス台の下に潜み、からくり人形「リトル・アリョーヒン」を操りチェスを指すようになる。 盤面の海に無限の可能性を見出す彼は、いつしか「盤下の詩人」として奇跡のような棋譜を生み出す。 静謐にして美しい、小川ワールドの到達点を示す傑作。 出版社:文藝春秋 発売日:2011.7 判型・製本:文庫 ページ数:384
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『がっこうはじごく』堀静香
¥1,760
SOLD OUT
学校って変な場所だよね 生徒はつまらない校則を守る。教員はつまらない装いをする。お互いが茶番劇であることを承知のうえで、多くの教室はそうやって均されている。 学校ぎらいだった大人と、学校ぎらいの子どものためのエッセイ集。 出版社:百万年書房 発売日:2024.8 判型・製本:四六判並製 ページ数:184
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『日常の言葉たち』キム・ウォニョン、キム・ソヨン、イギル・ボラ、チェ・テギュ
¥2,530
コーヒー、靴下、テレビ、本といった身近な存在の言葉をはじめ、ゆらゆら、ひそひそ、ひんやりなどの状態や様子を示す言葉について、それぞれが文章を綴る。 4人の文章に触れることで、新たな気づきや視野の広がりが感じられる1冊。 牧野美加さんのなめらかな日本語訳が心地よいリズムを刻む。 背景も活動分野も異なる4人によるエッセイ集。 訳者:牧野美加 出版社:葉々社 発売日:2024.6 判型・製本:四六判 ページ数:400
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『小説のように』アリス・マンロー
¥1,540
本を買う。 頁をめくる。 あの日の自分に出会う。 ノーベル文学賞受賞、短篇小説の女王、初文庫化。 音楽家がふと手にした小説には、彼女自身の若き日が、ある少女の目を通じて綴(つづ)られていた。 ページをめくるにつれ、過去が思いもかけない景色を見せる ──表題作「小説のように」ほか、孤独な女性と殺人犯との対話が震えるほどの余韻をもたらす「遊離基(フリーラジカル)」など、長い人生に訪れる、あまりにも忘れがたい一瞬を捉えた十の物語。 訳者:小竹由美子 出版社:東京創元社 発売日:2024.7 判型・製本:文庫 ページ数:496
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『レディ・ムラサキのティーパーティ らせん訳「源氏物語」』毬矢まりえ、森山恵
¥2,640
源氏物語はなぜ「世界文学」になったのか? 千年前に紫式部が書き、百年前にアーサー・ウェイリーが英訳した「源氏物語」を現代日本語に再翻訳した著者が、時空を超えた物語の秘密と魅力を解きあかす。 レディ・ムラサキとは、一体だれなのか? 1925年、アーサー・ウェイリーによる初の英語版が刊行されて以来、世界各国に翻訳された「源氏物語」は、時代を超え国境を越え、中国古典からギリシャ・ローマ神話、聖書、シェイクスピア、プルーストやウルフらモダニズム文学、そして現代まで――。 数多の異言語・異文化の波を潜り、「世界文学」として新たに生まれ変わった。 千年前の古典原文、百年前の英語、現代日本語を往還しながら、『源氏物語』の〈らせん訳〉=トランスクリエーションを成し遂げた著者による、発見の喜びにみちた評論エッセイ! 出版社:講談社 発売日:2024.2 判型・製本:四六判 ページ数:320
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『ミライの源氏物語』山崎ナオコーラ
¥1,760
SOLD OUT
〈ルッキズム、ロリコン、不倫。現代を生きる私たちは名作古典「源氏物語」をどう読めるか〉 〈人気作家・山崎ナオコーラによる現代人のための「源氏物語」エッセイ〉 現代人が「源氏物語」を読むときのハードルとなるのは、ひとつは言葉の違い(古文の読解)、そしてもうひとつは倫理観や社会規範の違いです。 本書は、社会の在り方に長く向き合ってきた作家・山崎ナオコーラさんが、深く愛する古典「源氏物語」について、現代人ならではの読み方を考えます。 より現代的な訳を目指した「ナオコーラ訳」も読みどころのひとつ。 出版社:淡交社 発売日:2023.1 判型・製本:四六判 ページ数:184
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『働くということ「能力主義」を超えて』勅使川原真衣
¥1,078
SOLD OUT
他者と働くということは、一体どういうことか? なぜわたしたちは「能力」が足りないのではと煽られ、自己責任感を抱かされるのか? 著者は大学院で教育社会学を専攻し、「敵情視察」のため外資系コンサルティングファーム勤務を経て、現在は独立し、企業などの「組織開発」を支援中。 本書は教育社会学の知見をもとに、著者が経験した現場でのエピソードをちりばめながら、わたしたちに生きづらさをもたらす、人を「選び」「選ばれる」能力主義に疑問を呈す。 そこから人と人との関係を捉え直す新たな組織論の地平が見えてくる一冊。 出版社:集英社 発売日:2024.6 判型・製本:新書 ページ数:264
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『毎日のことこと』高山なおみ
¥1,980
SOLD OUT
暮らすこと、食べること、季節のこと からだの奥でおぼえているちいさな「ことこと」を大切にひらく36のエッセイ。 「この本には、2021年の春からはじまる季節が三めぐり分収められています。慣れ親しんだ東京を離れてのひとり暮らしはまだ心もとなく、それでも月日を重ねるごとに、私の気持ちは少しずつ外に向かって開かれていきます。その間、世のなかでもさまざまなことが起こりました。ひさしぶりに読み返してみたら、そういうことも文の呼吸に表れていて、なるほどなあと思いました。」 料理家でたくさんの著作もある高山なおみさんが、遠くに住む友だちに宛てた手紙のように、神戸での暮らしを3年にわたり綴ったエッセイ集。 出版社:信陽堂 発売日:2024.7 判型・製本:四六変形上製 ページ数:196
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『犬ではないと言われた犬』向坂くじら
¥1,760
初小説『いなくなくならなくならないで』が、第171回芥川賞候補作品に。 今もっとも注目を集める詩人の、「言葉」をめぐる最新エッセイ集。 出版社:百万年書房 発売日:2024.7 判型・製本:四六判並製 ページ数:216
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『有と無 見え方の違いで対立する二つの世界観』細谷功
¥1,980
「ある型」の思考回路は、「あるもの」に目を向ける。 「ない型」の思考回路は、「ないもの」も視野に入れる。 その両者の圧倒的ギャップが世の中を動かしている。 そのメカニズムとは? 私たちの「ものの見方」には、突き詰めれば大きく二つのタイプ、すなわち「ある型」思考と「ない型」思考がある。 この両者間の「ギャップや認知の歪み」が世界を動かしている……と著者は説きます。 本書では、「世の中そう簡単に二択で表現できるものではない」という疑問にも丁寧に答えながら、「二つの思考回路」が織りなすギャップや衝突のメカニズムをひも解きます。 そこからは、私たちが世の中の事象に対して抱くモヤモヤ感を晴らすヒントが見えてきます。 出版社:dZERO 発売日:2024.6 判型・製本:A5変形判並製 ページ数:168
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『言葉のズレと共感幻想』細谷功、佐渡島庸平
¥2,200
「人は言葉を過信している」「スティーブ・ジョブズも歴史に残らない気がする」――「思考」テーマの著作を出し続ける著述家・細谷功と、メガヒットを飛ばし続ける漫画編集者・佐渡島庸平という異色の取り合わせ。 言葉、物語、お金、労働、ルール、いいねエコノミー(共感資本主義・格差)、VR(仮想現実)などを俎上にのせ、現代社会を覆う「共感幻想」を「具体と抽象」の往来問答によって深く掘り下げていく。 出版社:dZERO 発売日:2022.1 判型・製本:四六判並製 ページ数:288
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『歎異抄』金子大栄 校注
¥550
親鸞滅後、弟子唯円が師の言葉をもとに編んだもので難解な仏典仏語がなく、真宗の安心と他力本願の奥義が平易に解かれている。 出版社:岩波書店 発売日:1931.6 判型・製本:文庫 ページ数:94
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『はじめてのスピノザ 自由へのエチカ』國分功一郎
¥968
SOLD OUT
私たちはまだ、「自由」を知らない――。 覆される常識の先に、ありえたかもしれないもうひとつの世界が浮かび上がる。 気鋭の哲学者による、心揺さぶる倫理学(エチカ)入門。 出版社:講談社 発売日:2020.11 判型・製本:新書 ページ数:184
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『悪について』エーリッヒ・フロム
¥1,210
私たちはなぜ生を軽んじ、自由を放棄し、進んで悪に身をゆだねてしまうのか。 人間の所業とは思えないような残虐きわりない行為がくり返されるのはなぜなのか。 悪は人間であることの宿命なのか。 『自由からの逃走』で、自由の重荷に耐えかねナチズムへと傾倒していく人々の心理状況を克明に辿ったフロムは、本書でその考察をさらに深め、人間の本性と悪との原理的な関係に迫る。 人を悪へと導くさまざまな要因を究明するなかで、しだいに「人間らしく生きること」の本当の意味が浮き彫りにされていく―。 訳者:渡会圭子 出版社:筑摩書房 発売日:2018.1 判型・製本:文庫 ページ数:240
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『根っからの悪人っているの?』坂上香
¥1,760
著者の映画作品『プリズン・サークル』は、日本で1か所だけ、刑務所の中で行われている「TC(回復共同体)」という対話による更生プログラムを、20 代の受刑者4 人を中心に2 年間記録したドキュメンタリー。 本書は、この映画を手がかりに、著者と10 代の若者たちが「サークル(円座になって自らを語りあう対話)」を行った記録である。 映画に登場する元受刑者の2 人や、犯罪被害の当事者をゲストに迎え、「被害と加害のあいだ」をテーマに語りあう。 出版社:創元社 発売日:2023.10 判型・製本:四六判変形 ページ数:192
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『悪いことはなぜ楽しいのか』戸谷洋志
¥880
ちょっといけないことをしたとき、ドキドキして心が躍る。 意地悪、自己中、復讐にも絶妙な快楽がつきまとう。 なぜ、私たちはそんな気持ちになってしまうのか? 私たちのよくない部分から、悪と善を考える。 出版社:筑摩書房 発売日:2024.6 判型・製本:新書 ページ数:160